おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『ホルモー六景』 万城目学 史実的ホラ話

      2016/01/26

最近読んだ本014

『ホルモー六景』(文庫) おすすめ度☆☆

万城目学(作者別索引) 角川文庫 2010年11月

 

 

おすすめポイントを百文字で

『鴨川ホルモー』のスピンオフ短編集。ばかばかばしい話に史実を絡めることで前作以上にスケールがでかくなってます。ほかにも名作のオマージュあり、SFチックな作品ありと実験的なところも面白いです。

 

 

あらすじ

このごろ都にはやるもの。恋文、凡ちゃん、二人静。四神みえる学舎の、威信を賭けます若人ら、負けて雄叫びなるものかと、今日も京にて狂になり、励むは御存知、是れ「ホルモー」。負けたら御存知、其れ「ホルモー」。このごろ都にはやるもの。元カレ、合コン、古長持。祇園祭の宵山に、浴衣で駆けます若人ら、オニと戯れ空騒ぎ、友と戯れ阿呆踊り。四神見える王城の地に、今宵も干戈の響きあり。挑むは御存知、是れ「ホルモー」。負けたら御存知、其れ「ホルモー」。古今東西入り乱れ、神出鬼没の法螺試合、若者たちは恋歌い、魑魅魍魎は天翔る。京都の街に咲き誇る、百花繚乱恋模様。都大路に鳴り渡る、伝説復古の大号令。変幻自在の第二幕、その名も堂々『ホルモー六景』、ここに推参!(作品紹介より)

 

 

史実は小説より奇なり

作者は「今好きな作家で打線を組んでみた」で三番に入る万城目さんで、以前に紹介した『鴨川ホルモー』のスピンオフ作品です。

 

タイトルからわかるようにこの作品には6編の短編があります。その中には舞台の京都にかかわる歴史的事件や歴史的人物が出てきます。この作品の特徴というか万城目さんの一つの作風といえるかもしれないのですが、話の軸はばかばかしいファンタジー(いい意味で)ですが、史実を絡ませることで時間的、地理的な幅ができるのでスケールが大きくなります。

 

また、素直に史実と物語をリンクさしているわけではなく、ちょっとした謎解き要素になっているのも個人的には楽しめました。

 

 

長持ちの恋

六つ短編の中で一番気に入った話です。

 

ネタバレになるのでストーリーは話せませんが、この話、ある歴史的出来事を軸にしたSF的な物語です。「なべ丸」というその出来事にかかわった人物が出てくるのですが、この人物自体は作者の創作かって思っていたのですが、ネットで調べたところ「なべ丸」なんと実在です。

 

もちろん有名人ではないのですがとある看板にその名前が残ってます。普通の人なら見過ごすよなことでも物語のネタにする、万城目さんのキャラクターが垣間見えてわらってしまいました。この作品を読んだ方はぜひ調べてみてください。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ 

一応本編の『鴨川ホルモー』を読んでない人でも読めるつくりにはなっていますが、基本的には本編を読んでいるのが前提だと思います。その上で、私はそうなのですが、スピンオフや外伝が好きな人限定の話ってことで星二つです。

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