おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『しゃばけ』シリーズ 畠中恵 妖怪探偵?

      2016/01/22

おすすめ本007

『しゃばけ』シリーズ(文庫) おすすめ度☆☆☆☆

畠中恵 新潮文庫 2004年4月~    

おすすめポイントを百文字で

妖怪にも感情はある。ただ人とは感覚が違うだけで。その差がほほえましかったり、悲しかったりします。ミステリーとしては、妖怪が絡むので推理するというよりは、結果を知ってなるほどってな感じで楽しめます。

 

 

あらすじ

江戸有数の廻船問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う…。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。(作品紹介より)

 

 

妖怪が魅力的

舞台は江戸時代の大店、廻船問屋長崎屋。主人公はそこの一粒種・一太郎。彼には不思議な力があって、妖(あやかし)を見分けることができます。そもそもお世話係の二人の「兄や」が妖です。

 

この妖達がなかなか魅力的です。兄やは一太郎大事で他のことはどうでもよい。鳴家(やなり)は数寸の子鬼で、一太郎に頼まれごとをされるとおお張り切り、でもちゃんと話を聞いてもらえなくて、怒ってしまいます。付喪神の屏風のぞきは皮肉屋です。主人公の一太郎と妖たちとのやり取りがほほえましくて楽しいです。時々皮肉屋の屏風覗きが調子乗って、兄やにぶん殴られたりもしますが。

 

妖には人のいいやつばかりではありません。とある理由で狂ってしまうのもいます。味方と思いきやけっこう怖い妖もいます。そういったもの含めて、この話に出てくる妖は魅力的です。

 

 

安楽椅子探偵か?

体が極端に弱い主人公の一太郎は、妖を使って事件の情報を集めます。ある意味安楽椅子探偵タイプのミステリーとも言えなくはないのですが、あまりそういった楽しみ方をする話ではないのかなって思います。

 

愉快な妖達を楽しみつつ、一太郎が解いた事件の真相を読んで、「なるほど」って感心するタイプの話だと思います。シリーズを通してどの話の最後もきれいにまとまっているのと、妖達が巻き起こした事件なので普通の人間には推理できないので。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

畠中恵さんは「今好きな作家で打線を組んでみた」で次点の作者さんです。次点だった理由は著作をほぼ読んでしまったからです。   そんな畠中恵さんにはまるきっかけになった作品が「しゃばけ」でした。文庫本でシリーズを追いかけていますが、長編、短編、「ターニングポイントまでに時系列を逆にさかのぼるSFチックな実験作」といろいろ飽きさせないシリーズってことで星四つです。  

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