おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『まほろ駅前多田便利軒』 三浦しをん 金脈発見

      2017/03/20

書評的な読書感想文005

『まほろ駅前多田便利軒』(文庫)

おすすめ度☆☆☆☆(星数別索引&説明

三浦しをん(作家別索引

文春文庫 2009年1月

青春 友情(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントを百文字で

読んだ次の日には、本好きの知り合いに「三浦しをん」おもしろいよと言わずにはいられませんでした。けど、おすすめポイントは何かと考えると上手く言葉にできません。間違いなくおすすめですが。そんな小説です 。

 

 

あらすじ

まほろ市は東京のはずれに位置する都南西部最大の町。駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに高校時代の同級生・行天春彦がころがりこんだ。ペットあずかりに塾の送迎、納屋の整理えとせとらetc.――ありふれた依頼のはずがこのコンビにかかると何故かきな臭い状況に。多田・行天の魅力全開の第135回直木賞受賞作。(作品紹介より)

 

 

ザ・エンターテイメントと思いきや

この作品がきっかけで「好きな作家で打線を組んでみた。」六番に入ることになった三浦しをんさんの直木賞受賞作品です。

 

ドタバタコンビが珍事件を解決する話と思いきや、「失った幸福は再生するか?」という結構重めのテーマ扱っています。が、重いテーマをエンターテイメントとしてさらっと書いてあるのが、個人的にはかなり好みです。

 

珍事件解決する物語として読んでもおもしろいし、テーマも受け止めて読んでもおもしろい。受け取り方は人それぞれなのはもちろんですが、同じ人が読んでも年齢やそのときの精神状態で読み方が変わりそうな、懐の深い作品です。

 

 

エンターテイメントとして楽しむ

エンターテイメントとして楽しむとき、はずせないのが行天春彦という人物。

 

高校時代は一回しか口を利かなかった変わり者。主人公の多田と十数年ぶりに再会したらおしゃべりになっていたが、ジャンキーの目を潰そうとしたり、フランダースの犬をハッピーエンドといったり変わり者ぶりは健在。

 

この 行天はむちゃくちゃようで、たまに本質貫く。どう貫くかは読んで確かめて欲しいのですが、行天の言動が事件をきな臭くもするし解決もしてくれるのがいい感じです。 多田が行天を口先では邪魔物扱いしているのに内心楽しいのがわかるのも、ちとこそばゆいのですがほほえましくもあります。

 

 

テーマを読む

テーマを受け止めて読んでも楽しめますが、人それぞれ受け取り方があるのであまり書きません。ただ個人的に気に入った台詞をひとつ。  

愛情というのは与えるものではなく、愛したいと感じる気持ちを、相手からもらうことをいうのだと(P196)

愛したいと感じる気持ちをもらうからこそ、パートナーや子供以外の他人にもにも優しくなれるのかなと書いていてこっぱずかしいけど、そんなことを思いました。

 

 

映画もあります

この作品映像化されています。後半のエピソードを削っていますが基本的に原作に忠実で面白かったです。

 

とりえず松田龍平さん演じる行天のうさんくささとエキセントリックな感じがとても良かったです。原作のまほろのモデルになっている町田でロケをしているので、街の雰囲気も原作通りです。原作好きが見る価値ありだと思います。

書評的な読書感想文のまとめ

これを読み終わって、久々に金脈発見と思いました。この作者の作品は全部読もうと。そんなわけで星四つです。

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