おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『ワールドトリガー』 葦原大介 会議が熱い

      2016/04/24

おすすめマンガ006

『ワールドトリガー』(既刊14巻)

おすすめ度☆☆☆☆

葦原大介(おすすめマンガ)

ジャンプコミックス  2013年7月~

 

 

おすすめポイントを百文字で

ありがちなバトル物ではなく、チームワークと戦術を駆使して敵を倒すマンガです。なので、味方サイドがチームプレイで一人の敵に挑んだりします。また、会議や味方同士の模擬戦が面白いのも変わっています。

 

 

あらすじ

異次元からの侵略者「近界民(ネイバー)」の脅威にさらされている三門市。そこに住む少し正義感の強い中学生・三雲修は、謎の転校生・空閑遊真(くがゆうま)と出会う。遊真の行動に振り回される修の運命は!?最新型SFアクション始動!!(一巻作品紹介より)

 

 

綿密な設定と膨大な情報量

物語は異次元からの侵略者「近界民(ネイバー)」に侵略されている都市・三門市が舞台です。そして、ネイバーのテクノロジーを研究し、ネイバーから街を守るための組織が「ボーダー」になります。主人公の三雲修や空閑遊真はこの組織に所属して、ネイバーから街を守ったり、模擬戦などの訓練を行っています。

 

物語の世界観というか設定はかなり細かく(マンガに出てこない部分まで)決められています。ネイバーの兵器や武器などはもちろん、ボーダー組織図など細かく設定が決まっていて、それがSFでありながら物語にリアリティーを出しています。

 

設定の中で特に力をれて居るのは、当たり前ですがキャラクターです。戦闘組織なので、戦闘員や後方支援の要員などかなりの人数のキャラクターが出てきます。多分、主要人物以外は一回や二回読んだくらいでは誰が誰がわからないほどです。なので、コミックスで読むのがおすすめですが、キャラの区別がつくとそれぞれしっかり個性があり、各々のポリシーや考えで行動していて楽しめます。

 

週刊マンガらしい勢いの部分もありますが、週刊マンガらしくない綿密な設定から構築される独特の世界観が楽しめます。

 

 

派閥争いと会議

前半の見所は会議のシーンだったりします。前半は主要キャラがボーダーに入隊する話や、ボーダーの組織や、トリガーという近界民(ネイバー)のテクノロジーを使った武器の紹介がメインなのですが、その流れでボーダーの会議のシーンが何度か出てきます。

 

ボーダー内部にも異世界の侵略者・ネイバーに対するスタンスの違いから派閥的なものがあります。ネイバーは絶対に許さず遠征をしてでも倒しに行く派、市民を守るのを優先する派、ネイバーと対話し仲良くしようとする派と分かれています。戦略会議などでは派閥間での主導権争いなど盛り上がります。

 

味方サイドにも派閥があり、主導権争いや内部抗争など、少年誌らしくない描写が妙に面白いのもこの作品の特徴です。

 

 

VSネイバー

会議ばかりではなく、少年誌らしい敵キャラとの戦闘シーンもあります。この物語の世界の武器はトリガーといって、精神力をエネルギー源とした剣や銃で戦います。味方側のトリガーのテクノロジーは未成熟で、敵の武器と比べると弱いです(例外もありますが、ややこしくなるのここでは除外)。

 

なので、敵と相対する時は味方が複数で、敵が一人といった場合もしばしばあります。ただ、卑怯な感じはなく、弱者がチームワークと戦術で強者を倒す展開は、少年誌では珍しいのですがかなり燃えます。

 

 

模擬戦

戦闘組織なので、当然訓練があり、テクノロジーを駆使して安全な状態での模擬戦もあります。この模擬戦も、また熱い。同じ武器を使いルールにのっとっての戦闘は、スポーツっぽく緊張感はないかもしれませんが、技術と戦術、チームワークが試される集団戦は手に汗握るものがあります。

 

この物語全体のコンセプトにもなっている、弱者が知恵と工夫で強者を倒す過程(当然失敗や挫折もありますが)は、今までにないわくわく感です。

 

 

最新刊14巻発売中

です。

 

13巻では、模擬戦に向けて色々訓練したのにもかかわらず、あっさり負けてしまいましたが(この辺も『ワールドトリガー』らしいのですが)、14巻では主人公の三雲やチームメイトの千佳が新たな戦術をおのおので考え、チーム力のアップを図ります。

 

また、新たなネイバーが攻め込んできて戦闘が始まります。模擬戦等で個性が見えてきたキャラが活躍しそうな感じなので、15巻以降も楽しみな展開です。

オフィシャルデータブック『BORDER BRIEFIHG FILE』発売中

かなりお気に入りの『ワールドトリガー』ですが、一つ気になるのは、キャラや武器と情報が多すぎること。それが楽しいのですが、整理しきれなくて誰が誰だかわからなくなる時もあったりします。今回発売されたデータブックには、各チームのメンバーや、使っているトリガーなど色々なデータが載っていて、情報を整理するのに役立ちます。

 

また、『ワールドトリガー』のプロトタイプの読みきり『実力派エリート迅』が収録されています(私はこれ目的で買いました)。

 

モテるキャラグラフなどのちょっとお遊び系のデータやQ&Aなども充実しているし、たぶん『ワールドトリガー』好きの人はデータを見るのが好きな人も多いと思うので、結構おすすめです。

書評的な読書感想文のまとめ

少年誌らしくない部分を強調しましたが、特殊な能力が付加された武器を駆使して、一対一で敵と戦うといったことも楽しめるマンガです。ただ、やはりこの物語のコンセプトは集団戦であり、弱者が戦術を駆使して強者を倒すことだと思います。たぶんFPSが好きな人とかははまるかもしれませんってな感じで、星四つです。

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