おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『浜村渚の計算ノート8さつめ』 青柳碧人 とうとう来ました虚数

   

書評的な読書感想文371 おすすめ度☆☆☆

『浜村渚の計算ノート8さつめ 虚数じかけの夏みかん』(文庫)

おすすめ度☆☆☆(星数別索引&説明

青柳碧人【青柳碧人さんの他の作品】(作家別索引

講談社文庫 2017年10月

ミステリー ラノベ(ジャンル別索引

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

今回の最大のテーマは虚数。非理系人間に取って最大の謎が分かりやすく説明されてます。他にはアラビアの数学なども興味深い。本筋では、ここ数回の話に決着が付き、次回から新章が始まりそうです。

 

あらすじ

横浜で謎解きイベント「私立赤煉瓦学園」にエントリーした渚と武藤。街中に隠されたヒントを探し、盗まれた“学びの夏みかん”を奪還するゲームだ。イベントの主催者は、悪名高いドクター・ピタゴラスの教え子。そして「黒い三角定規」首領が追う、あの男も横浜に……数学的大事件が起きる予感が!全3編。(作品紹介より)

 

「浜村渚シリーズ」8さつめだけど第九弾

毎度おなじみ「今好きな作家で打線を組んでみた。」で投手陣の抑えにいる青柳碧人さんの作品。

浜村渚の計算ノート

浜村渚の計算ノート2さつめ

浜村渚の計算ノート3さつめ

浜村渚の計算ノート3と½さつめ

浜村渚の計算ノート4さつめ

浜村渚の計算ノート5さつめ

浜村渚の計算ノート6さつめ

浜村渚の計算ノート7さつめ

番外編の『3と½さつめ』をはさんでいるため、『8さつめ』なのに第九弾です。今作では、ここ数冊続いていた、森本洋一郎編に一応の決着が付くので前作までの流れを知っていたほうがより楽しめるでしょう。

 

とうとう来ました虚数

今作の数学の話での最大のテーマは「虚数」です。おそらく非理系人間のとっては最大の謎といえる虚数が、このシリーズのらしく分かりやすく鮮やかに説明されています。そもそも虚数とは二回かけるとマイナスになる数字で、実際には存在しません。しかし、あると考えると数学的にとても便利なようで、浜村渚いわく「ないんですけど、みんなであると信じようと約束したんです。(P208)」とのこと。

 

そんな謎の数字が、ガウス平面なるものでとてもイメージしやすく計算されています。もちろんなんとなくイメージがつかめた程度で本質までが理解できたわけではありませんが、非理系人間の私にとっては十分満足できる説明でした。

 

数学のふるさとアラビア

虚数以外の数学のテーマはアラビアの数学が興味深かったです。アラビアは、インドで発明された「0(ゼロ)」をいち早く取り入れ、「0123456789」と今では世界中で使われている「アラビア数字」を発明し、数学のふるさとなんていわれることもあります。

 

そんなアラビアの数学ですが今作では、アラビアらしく?絨毯を使って二次方程式を解いたり、√107584がいくつなのか簡単に出す方法が紹介されています。

 

森本洋一郎編完結か?

今回でここ数冊で渚や武藤たちと対決を繰り返していた、黒い三角定規の森本洋一郎との戦いに一端の決着が付きます。決着の舞台は横浜のみなと未来地区や中華街の観光地で、謎解きやアクションもあってシリーズ屈指のスケールの物語です。特に終盤はハラハラドキドキの展開であっという間に読んでしまいました。

 

私の勝手な区分ですが、今までの作品は高木源一郎(ドクターピタゴラス)編と森本洋一郎(アドミラル・ガウス)編に区分できると思うのですが、今作でおそらく森本洋一郎編が終了し、次回からは新章がスタートしそうです。

 

書評的な読書感想文のまとめ

ここ数日、仕事関係で多少鬱々とした日々を送っていたのですが、浜村渚のおかげでだいぶ癒されました。相変わらず魅力的なストーリーとキャラってことでおすすめ度は星三つです。

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