おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『すえずえ』 畠中恵 それぞれの未来がテーマ

   

書評的な読書感想文364 おすすめ度☆☆☆

『すえずえ』(文庫)

おすすめ度☆☆☆(星数別索引&説明

畠中恵【畠中恵さんの他の作品】(作家別索引

新潮文庫 2016年12月

時代 ミステリー(ジャンル別索引

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

それぞれのキャラの未来がテーマ。栄吉の恋にほっこりし、若だんなの見合い話にやきもきしますが、何より人と妖の時間の流れがの違いが切ない。このシリーズの完結はどうなるんだろうと考えさせられる作品。

 

あらすじ

若だんなの許嫁が、ついに決まる!?幼なじみの栄吉の恋に、長崎屋の危機……騒動を経て次第に将来を意識しはじめる若だんな。そんな中、仁吉と佐助は、若だんなの嫁取りを心配した祖母のおぎん様から重大な決断を迫られる。千年以上生きる妖に比べ、人の寿命は短い。ずっと一緒にいるために皆が出した結論は。謎解きもたっぷり、一太郎と妖たちの新たな未来が開けるシリーズ第13弾。(作品紹介より)

 

『しゃばけ』シリーズ第13弾

以前紹介した『しゃばけ』シリーズの第13弾です。一応シリーズのどの巻から読んでも楽しめるつくりにはなっていますが、主要キャラたちの関係性を理解するためにも順番に読んだほうが良いかもしれません。

 

毎回、何かしらの工夫が凝らされていて読者に飽きさせないこのシリーズですが、今作は栄吉や寛朝などサブキャラをメインに据えた話で構成されています。

 

それぞれの未来

「栄吉の来年」

「寛朝の明日」

「おたえの、とこしえ」

「仁吉と佐助の千年」

「妖達の来月」

今回の各章のタイトルです。見て分かるとおりそれぞれのサブキャラクターの未来がテーマになっています。修行しながらそろそろ跡継ぎとして嫁を貰わなければいけない主人公の幼馴染、栄吉は来年を見据えます。寺の重鎮として日々忙しく生きる寛朝は明日と見据えます。

 

それぞれの未来にそれぞれの問題があって、それを解決するために四苦八苦するのが今回の物語に共通する流れで、栄吉の恋が語られていてほっこりしたり、とうとう主人公の若だんなの見合いが実行されてやきもきしたりします。

 

そんな中で異色なのが「仁吉と佐助の千年」。主人公の兄やとして生活する仁吉と佐助の二人は妖なので当然、千年後も生きていますが、若だんなは同じように生きているはずもありません。そんな妖と人間の時間の流れの違いを意識し、絶対にくる別れのときを意識しながら、仁吉と佐助は千年後に何を見るのか。ちょっと切ない気持ちになる話です。

 

書評的な読書感想文のまとめ

今作で主人公の若だんなと妖たちの間に大きな変化が起きます。若だんなが結婚し、店の主として生きる未来のために、妖たちはどうすべきか。コミカルな話の中にちょっと切ない感情が混じります。

 

また、今回の話を読んで考えたのは、このシリーズの結末です。若だんなが結婚して、店を継いだときが物語のエンディングなのかなって思いました。とりあえずまだまだ読みたいってことで、おすすめ度は星三つです。

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