おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『神去なあなあ夜話』 三浦しをん 『神去なあなあ日常』の後日譚

   

書評的な読書感想文357 おすすめ度☆☆☆

『神去なあなあ夜話』(文庫)

おすすめ度☆☆☆(星数別索引&説明

三浦しをん【三浦しをんさんの他の作品】(作家別索引

徳間文庫 2016年6月

お仕事 恋愛(ジャンル別索引

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

本編で語り切れなかったことをまとめた番外編。本編を楽しめた人にはおすすめ。ヨキなど脇役たちがいいキャラしてるし、ほのぼの癒されます。個人的には、勇気とヨキが山で夜を明かす話がお気に入りです。

 

あらすじ

三重県の山奥、神去村に放りこまれて一年が経った。最初はいやでたまらなかった田舎暮らしにも慣れ、いつのまにか林業にも夢中になっちゃった平野勇気、二十歳。村の起源にまつわる言い伝えや、村人たちの生活、かつて起こった事件、そしてそして、気になる直紀さんとの恋の行方などを、勇気がぐいぐい書き綴る。人気作『神去なあなあ日常』の後日譚。みんなたち、待たせたな!(作品紹介より)

 

『神去なあなあ日常』の続編、というか番外編

今回は、毎度同じみ「好きな作家で打線を組んでみた。」六番に入っている三浦しをんさんの作品で、以前紹介した映画『WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜』の原作にもなった、『神去なあなあ日常』の後日譚です。

 

『日常』の半年後から物語がはじまり、ちょっと続編的な雰囲気もありますが、実際は本編で語りきれなかったことを語った番外編と言える作品です。神去村の成り立ちや、主人公が居候している家の主人で山仕事の天才、ヨキ夫婦のなれ初め、ヨキの両親がいない理由など、本編では語られないけどちょっと気になっていた謎が解き明かされます。

 

また、主人公の勇気と直紀の気になる恋のその後が語られたりもします。

 

本編を読んでない人には全くおすすめできませんが、本編を楽しめた人には絶対楽しめる作品になっています。

 

脇役たちがいいキャラしています

『日常』を紹介した時にも、物語の魅力として脇役たちがいいキャラしていることを書きましたが、今作でもそれは健在です。ヨキ夫婦は相変わらずケンカばかりしていますが仲良しです。繁ばあちゃんは勇気がパソコンに日記を書いていることを知ると、勝手に勇気の日記を面白おかしく書き足したりしています。

 

また、始めはよその者の勇気を毛嫌いしていた(今でもちょっと距離を置いていますが)、山根のおっちゃんも登場します。神去村で信仰されているお稲荷さんの話で出てくるのですが、山根のおっちゃんの可愛らしい一面が(そして神去村のちょっぴりブラックな一面も)見れたりします。

 

全体的に、神去村の日常を描いているシーンが多いこともあってか、読んでいる私も神去村にいるような気分になってほのぼの癒されました。

 

遭難?

ほのぼのした話が多い今回の作品ですが、ヨキの両親が亡くなっている理由(清一の両親が亡くなっている理由も)が、明かされる話はさすがに重たい話になっています。とある理由で、ヨキの両親が亡くなっている理由が気になった勇気は

知らなきゃいけない、と俺は思った。神去村で暮らしていくなら、いい面、ファンタジーな面だけじゃなく、村のひとたちが体験した悲しみや苦しみも、(もしあるんだとしたら)ちゃんと知っておきたいと思った。(P123)

と、ヨキに話を聞く機会をうかがいます。

 

そんな中、あるきっかけで山で遭難しかけ、ヨキと勇気は二人きりで一夜を明かします。そこで、勇気はヨキから村に起こった悲しい事件を聞かされます。

 

決して明るい話ではありませんが勇気とヨキの絆がいっそう深まる話なので、今回の作品の中で一番気に入っている物語です。

 

書評的な読書感想文のまとめ

本編を読んでない人には全くおすすめできませんが、本編を楽しめた人には絶対楽しめる作品になっています。今作はこれに尽きます。なので、おすすめ度はどっちつかずの星三つです。

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