おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『シーセッド・ヒーセッド』 柴田よしき えっちゃん

   

書評的な読書感想文339 おすすめ度☆☆☆

『シーセット・ヒーセット』(文庫)

おすすめ度☆☆☆(星数別索引&説明

柴田よしき【柴田よしきさんの他の作品】(作家別索引

レーベル 2008年7月

ハードボイルド ミステリー(ジャンル別索引

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

今回は中編が三作。相変わらずお人好しで、面倒くさいことに首を突っ込む花咲が、結構好きです。また、新キャラも良い味出してます。ただ、今回はギリギリ感がなく、ちょっと物足りないところもありました。

 

あらすじ

新宿二丁目の片隅に佇む無認可保育園の園長にして、ハイリスクな依頼も拒まない探偵が副業のハナちゃんこと、花咲慎一郎。元締めから回されてきたストーカー被害の依頼人は一見まともに見えたのだが……。園児たちの笑顔のため、優しすぎる一匹狼が新宿を駆ける。ストーリーテラーが紡ぐ人気シリーズ第3弾。(作品紹介より)

 

花咲慎一郎シリーズ第三弾

今回の作品は「DonDokoDon」のぐっさんこと山口智充さん主演で『保育探偵25時~花咲慎一郎は眠れない~』としてドラマ化した花咲慎一郎シリーズの第三弾です。

 

以前紹介した『フォー・ディア・ライフ』『フォー・ユア・プレジャー』の続編で、一応今作から読んでも楽しめる作りにはなっていますが、主人公の周辺の人間関係が分かったほうが面白い思うので前二作を先に読むのをおすすめします。

 

相変わらずお人好しな中編が三編

新宿で無認可保育園を営みながら、借金を返したり、保育園の赤字の穴埋めのために高収入だけどハイリスクな探偵業をこなす、主人公の花咲慎一郎が活躍するこのシリーズ。いつもは一冊で一つの長編ですが、今回は一冊に中編が三つ収録されています。

 

シリーズ第一弾の感想で私は

この花咲が、絵に描いたようなお人よし。ちょっと怪しげな女性の子どもを預かれば、案の定、迎えに来なくなったり、探偵の顧客に同情して、深入りしすぎたりします。読んでいてやきもきするというか、イライラしそうになります。

なんて書きました。第二弾では

今作では花咲のお人好しなキャラはもう知っているのでやきもきすることもなく愛着を持って読めただけでなく、今度はサブキャラたちのお人好しが目に付きました。

と書きました。

 

第三弾の今作でも相変わらず主人公の花咲はお人好しで、進んでめんどくさいことに首をつっこんだりしています。そんな花咲を見て、予想通りのお人好しぶりになんだか安心して読むことができました。気に入ったキャラクターたちが、期待通りの動きをしてくれるのは、シリーズ物の一つの楽しみかもしれません。

 

新キャラえっちゃん

今作ではある人物の素行調査のために、主人公の花咲が助っ人を頼んでいます。基本的に単独行動をする花咲ですがさすがに長時間の尾行は一人では無理なので助っ人を頼むのですが、その助っ人がとても良いキャラしています。

 

そのキャラクターは四十台半ばの小太りな女性。見た目は単なるどこにでもいるおばちゃんなのですが、かなり優秀な探偵です。見た目が単なるおばちゃんなので、さりげなく井戸端会議に混じって情報収集したり、これまたその見た目のためどこの街にも巧くなじみ、尾行を成功させます。

 

小説家を目指してるロマンティストなところはありますが、基本的に気の良いおばちゃんで、殺伐としがちな物語の空気を和らげてくれたりします。今回限りかどうかは微妙なところですが、個人的にはぜひとも次回も出てきてほしいです。

 

書評的な読書感想文のまとめ

主人公の花咲もサブキャラたちも相変わらずで、このシリーズのファンなら安心して楽しめる作品です。

 

ただ、いつもと違って中編三作に分かれてしまっているためか、花咲がギリギリまで追い詰められる緊張感には欠けているように思えたので、おすすめ度は控えめの星三つです。

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