おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『京都寺町三条のホームズ3』 望月麻衣 忍ぶ恋

   

書評的な読書感想文335 おすすめ度☆☆

『京都寺町三条のホームズ3 ~浮世に秘めた想い~』(文庫)

おすすめ度☆☆(星数別索引&説明

望月麻衣【望月麻衣さんの他の作品】(作家別索引

双葉文庫 2015年12月

ミステリー ラノベ(ジャンル別索引

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

忍ぶ恋がテーマで、美術品や骨董の話が少ないのがとても残念。ライバルの円生もちょっとしか出てきません。京都の話は寺社だけでなく、文化風習も取り上げていて面白いです。ただ、肝心のミステリーは微妙。

 

あらすじ

冬の気配が色濃くなってきた11月の京都。真城葵は、今日も“いけず”な京男子、家頭清貴とともに寺町三条商店街の骨董品店『蔵』で働いていた。ある日、人気歌舞伎役者・市片喜助が『蔵』を訪れる。南座での『顔見世』が迫る中、“襲名を辞退しろ”という脅迫状が届いたという。翌日、舞台の上で喜助は大怪我をする。その裏には“道ならぬ恋”が……。大ヒットキャラミス第3弾!(作品紹介より)

 

「京都寺町三条のホームズ」シリーズ第三弾

以前紹介した『京都寺町三条のホームズ』『京都寺町三条のホームズ2』の続編です。骨董+京都がテーマのキャラクターミステリーです。主人公のワトソン役が女の子で、探偵役が骨董品に造詣の深い男性なのが特徴です。

 

今作は前回のエピソードをしっかり引き継いでいますし、サブキャラやライバルたちの人間関係も出来上がっているので、未読の人はできれば一巻から読んだほうが楽しめるでしょう。

 

忍ぶ恋がテーマ、骨董の話は少ないかも

今作では三つの事件が起きますが、全体では忍ぶ恋、つまり隠された恋心がテーマになっています。まあ、必ずしもロマンティックな話ばかりではありませんが。前作でちょっと変化のあった葵とホームズの関係もそのひとつで、なんともほほえましいような、まどろっこしいような。私はなんとなく暖かい気持ちで見守ってしまいました。

 

ただ、その一方で骨董の話は少な目です。骨董品が事件のキーになることも少ないですし、前作で出てきた贋作師の円生もあまり活躍しません。骨董の話がまったく出てこないわけではないし、江戸時代の浮世絵作家でとても謎の多い人物、東洲斎写楽の話などは興味深く読めましたが。

 

個人的にはうんちくを含めた骨董の話がもっとあっても良いと思うので、ちょっと残念でした。

 

京都案内は変化球

毎回、京都の名所案内が楽しいこのシリーズですが、今作はいつもの有名寺社はあまり取り上げられておらず、あまり観光客が行かないところを取り上げています。

 

例えば、京都の冬の風物詩である歌舞伎の顔見世だったり、新京極通の『八社寺詣り』などで、おそらく観光客はあまり行かないところだと思います。他にもお菓子屋さんなども紹介されています。

 

有名寺社ばっかり取り上げると(今回もまったく有名寺社を取り上げてないわけではありません。八坂神社とか。)マンネリになりそうですし、知っているところも多いので、今回のような変化球は大歓迎で、知らないことが多くてとても楽しく読めました。

 

ただ、前作でスタートした「秋人がレポーターになり京都の名所を紹介する番組」が今回触れられていないのは残念でした。毎回、一回は出てきてもいいのかなって思います。

 

書評的な読書感想文のまとめ

シリーズも三作目になり、安心して楽しめました。ただ、骨董の話が少なくなって、恋愛の話にシフトしそうなのは少し残念です。また、「ホームズ」と冠する作品にしては、ミステリー部分が途中で予想ができてしまって驚きが少ないのでちょっと微妙ってことで、おすすめ度は次回に期待の星二つです。

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