おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『ぼくのメジャースプーン』 辻村深月 たぶん一生心に残る本

   

書評的な読書感想文323

『ぼくのメジャースプーン』(文庫)

おすすめ度☆☆☆☆☆(星数別索引&説明

辻村深月【辻村深月さんの他の作品】(作家別索引

講談社文庫 2009年4月

青春 ミステリー(ジャンル別索引

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

たぶん一生心に残る本です。小学四年の主人公の男の子と幼馴染みの女の子が愛しくて愛しくて。大好きになってしまって。だから、心を閉ざしてしまった女の子やその子を守るために頑張る主人公を見て、涙が止まりませんでした。

 

あらすじ

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に一度だけ。これはぼくの闘いだ。(作品紹介より)

 

ぼくとふみちゃんが大好きに

物語は小学四年生の「ぼく」が幼なじみのふみちゃんと自分の不思議な能力について語るところからはじまります。

 

このふみちゃんがとても健気で可愛らしい子です。頭も良く、おしゃべりでみんなから慕われていながらも、周りの同級生よりちょっと早く大人になってしまってためか誰とも深く仲良くはならない女の子です。ただ、決してひねくれたところはなく、心優しく、まじめな頑張り屋さんです。

 

私のつたない文章力では上手く伝えられませんが、とても魅力的な女の子で、私は物語の序盤ですっかり彼女のことが大好きになってしまいました。そして、ふみちゃんのことが大好きで、それをしっかりと表現することのできる主人公のことも大好きになっていました。

 

物語の序盤で二人のことを大好きになりすぎたために、この本が一生心に残る本になったと同時に、終盤での涙腺の崩壊につながります。

 

ぼくの力

私がすっかりふみちゃんのことを好きになってしまった頃に、物語のなかでとても陰惨な事件が起きてしまいます。そして、その事件のショックでふみちゃんは心閉ざし、一切言葉を発しなくなってしまいます。

 

事件の後、ぼくはふみちゃんの心を傷つけた犯人に罰を与え、ふみちゃんの心を取り戻すために、ある不思議な力を使うことを決意します。同じ力を持った親戚の大学教授にその力の使い方を学び、罪と罰のバランスや命の重さについて考えながら、犯人にどのような罰を与えるかを考えます。

 

なんども書きますが、すっかりふみちゃんのことが大好きになってしまっているので、ぼくと一緒になって力について学び、罪と罰や命の重さについて真剣に考えていました。そして、ぼくが悩んだように、私も犯人にどんな罰を与えるのが良いのか悩みました。

 

書評的な読書感想文のまとめ

ぼくがどのように力を使ったかはさすがに書きませんが、ぼくの思いの深さに心がはげしく揺さぶられ涙が止まりませんでした。それどころか、読み終わった後しばらくは仕事中などにもこの物語を思い出して涙ぐんでしまう有様で、今もこの文章を書きながらちょっとうるうるしています。

 

2016年のマイベストは『吉原手引草』でしたが、2017年のマイベストはおそらくこの作品です。たぶん一生心に残る作品ってことで、おすすめ度は最高評価、星五つです。

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