おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『愚者のエンドロール』 米澤穂信 結局読みました

   

書評的な読書感想文308

『愚者のエンドロール』(文庫)

おすすめ度☆☆(星数別索引&説明

米澤穂信【米澤穂信さんの他の作品】(作家別索引

角川文庫 2002年8月

ミステリー 青春(ジャンル別索引

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

ちょっと無駄に長いかな、短編にまとめられるかなと思いつつ読んでいたら、終盤の展開で驚かされました。ちょっと好みが分かれそうですが、苦味のある独特の余韻が残る終わり方でした。嫌いではないので次も行きます。

 

あらすじ

「わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか?その方法は?だが、全てが明かされぬまま映画は尻切れとんぼで終わっていた。続きが気になる千反田は、仲間の折木奉太郎たちと共に結末探しに乗り出した!大人気青春ミステリ、〈古典部〉シリーズ第2弾(作品紹介より)

 

古典部シリーズ第二弾

以前紹介した『氷菓』の続編で、いわゆる「古典部」シリーズの第二弾です。

 

このシリーズは累計210万を突破した人気シリーズで、アニメも大ヒットしました。また、2017年には、山崎賢人さん、広瀬アリスさんのコンビで『氷菓』のタイトルで第一弾の実写映画が公開されるそうです。

 

物語は主人公の高校生、折木奉太郎と古典部の仲間たちが、日常ミステリーを解き明かすストーリーで、元々はライトノベルのレーベルから出版されていた作品で、比較的若年層向けになっています。

 

ただ、今作もそうなのですが、部活や文化祭など学生生活の雰囲気が上手く表現されているので、大人でも学生時代を懐かしみつつ楽しむことが出来ます。

 

正直無駄に長いか?

今作の謎は、文化祭の出品作品として作られたミステリー映画の結末です。映画はとある理由で問題編までしか作られておらず、その解決編を考えるのが今回のメインの謎です。

 

映画の謎は密室殺人で、その密室をいかに破るかが物語の肝なのは分かるのですが、主人公以外の登場人物がトリックを考える→主人公がそれを否定するというパターンが何度も繰り返されて正直、無駄に長いと感じてしまいました。

 

おそらくは、メイン読者の若年層に向けて平易に話を進めるためにこの書き方にしているのかなとは思うのですが、短編にまとめられる内容だと思ってしました。

 

ただ、終盤で一気に物語が展開し、密室トリック以外の謎が浮かび上がる展開には驚かされました。しかも、物語の真相は裏の裏まであり、前半の退屈さを我慢した甲斐があったと思える結末でした。

 

ビターな真相

物語の真相は当然ここでは語れませんが、ちょっと苦味のある独特の余韻を残す終わり方です。賛否がありそうな結末で好き嫌いが分かれそうですが、前作の結末を受け入れられる人は大丈夫ではないでしょうか。

 

個人的にはこの結末は嫌いではありませんでした。

 

書評的な読書感想文のまとめ

前作の感想で「このシリーズ続編が何冊か出ているのですが、今現在読みたい本を押しのけてまで読むかというとちょっと微妙なので(結局読むかもしれませんが)」と書きましたが、結局読んでしまいました(シリーズ物はよっぽどのことがなければ、最後まで読みたい派なので)。

 

前半の冗長さが気になるので、おすすめ度は前作よりも一段落ちる星二つです。ただ、今回ははっきり明言しますが、次回作以降も読みます。

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