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小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『朧月市役所妖怪課 妖怪どもが夢のあと』 青柳碧人 完結

   

書評的な読書感想文296

『朧月市役所妖怪課 妖怪どもが夢のあと』(文庫)

おすすめ度☆☆(星数別索引&説明

青柳碧人【青柳碧人さんの他の作品】(作家別索引

レーベル 2015年2月

ファンタジー ミステリー(ジャンル別索引

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

シリーズ最終回の満足感はなくはないのですが、後半に気になる展開が多くて消化不良です。特に殺してはダメなキャラが死んでしまっているので、このラストでは納得できませんでした。たぶん新シリーズは読まないです。

 

あらすじ

自治体アシスタントとしての勤務もあとわずか。宵原秀也は朧月市に留まるか、それとも希望していた新たな土地に赴くか迷っていた。そんな中、“揺炎魔女計画”と、市政の掌握を狙う朽方が企む、恐ろしい計画が実行されようとしていた。次々と封印を解かれる凶悪妖怪たち。秀也は職員の誇りを胸に、最後の現場に向かうが……!?妖怪課の存亡、ゆいとの恋の行方、そして朧月市の運命は?お仕事妖怪エンタ、感動の最終業務!(作品紹介より)

 

「朧月市役所妖怪課」シリーズ第三弾にして完結編

毎度お馴染み「今好きな作家で打線を組んでみた」で投手陣の抑えにいる青柳碧人の作品で、以前紹介した『朧月市役所妖怪課 河童コロッケ』、『朧月市役所妖怪課 号泣箱女』の続編でシリーズ第三弾です。

 

主人公と敵対する勢力の話など3冊通しで描かれているので、シリーズを順番に読んだほうが楽しめます。

 

また、主人公は同じですが舞台が新しくなった新シリーズの『綾志別町役場妖怪課 暗闇コサックダンス 〈amazonホームページへ〉』という作品も出版されています。

 

フラストレーションの溜まる前半と消化不良の後半

物語の前半は主人公のライバルである〈揺炎魔女計画〉のメンバーが主人公を追い詰める話が中心です。物語の流れとしてライバルキャラが活躍は理解できるのですが、主人公サイドがさすがにドンくさすぎてちょっとフラストレーションが溜まってしまいました。

 

さすがにもっといろいろな反撃の手立てがあったのではと思います。

 

後半は主人公サイドの逆襲です。これも物語の流れとしては良いと思うのですが、ちょっと消化不良の展開が多かったです。サブキャラが考えた策略がはまってすっきりする場面はあるのですが、主人公が最後に仕掛ける妖怪を使ったトリックは前フリがなくて唐突に思えました。

 

また、敵キャラの動機が政治的な話なのも違和感を感じます。敵が犯した罪に対して、ラストの罰が釣り合っていないのも気になり、全体的に消化不良のラストになってしまいました。

 

殺してはだめでしょう

今回の作品で決定的に不満なのは、ある主要キャラクターが殺されてしまっていることです。

 

いろいろなタイプの物語があるので死人が出ることに必ずしも反対なわけではありませんが、今回の作品では、あるキャラクターが死んでしまっていることで、ラストですっきり笑って読み終わることができませんでした。

 

上にも書きましたが、キャラを殺した罪と罰のバランスがあっていませんし、仮にもっと厳しい罰が与えられていたら物語の作風が根本的に変わってしまうでしょう。どちらにしても、殺してしまったことは失敗なのかなと思います。

 

書評的な読書感想文のまとめ

3冊に及ぶシリーズ物なので読み終わって、一定の満足感は得られました。ただ、終盤の展開に納得がいかず、おそらく新シリーズは読まないってことでおすすめ度は星二つです。

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