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小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『私の男』 桜庭一樹 激賞と酷評

   

書評的な読書感想文283

『私の男』(文庫)

おすすめ度☆☆(星数別索引&説明

桜庭一樹(作家別索引

文春文庫 2010年4月

恋愛 家族(ジャンル別索引

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

序盤に感じた主人公や「男」に対する嫌悪感が拭えませんでした。小説の読みに倫理観を持ち出すのは間違っているとは思いますが、共感できないし、気持ち悪い小説。ただ、それでも最後まで読めたのはずこいところか?

 

あらすじ

落ちぶれた貴族のように、惨めでどこか優雅な男・淳悟は、腐野花の養父。孤児となった十歳の花を、若い淳悟が引き取り、親子となった。そして、物語は、アルバムを逆から捲るように、花の結婚から二人の過去へと遡る。内なる空虚を抱え、愛に飢えた親子が超えた禁忌を圧倒的な筆力で描く第138回直木賞受賞作。(作品紹介より)

 

ライトノベル出身作家の直木賞受賞作

もともとはライトノベルのレーベルでデビューした桜庭一樹さんの作品。桜庭さんはライトノベル以外にも山田桜丸さんの名義でゲームのシナリオも手がけています。

 

この作品は、孤児となった主人公の花と十歳の花を引き取った養父・淳悟の禁断の愛を描いた物語です。時間をさかのぼることで二人の絆の秘密を徐々に明らかにする構成で、読んでいて驚きと発見があります。

 

賛否両論、私は否

近親相姦がテーマということもあるのか、かなりはっきり賛否両論が分かれる作品です。直木賞の選者では浅田次郎さんが「文句なしに推挽させていただいた。」と激賞している一方で、林真理子さんや渡辺淳一さんはかなりはっきり否定しています。

 

私もかなり否定的な印象を持ちました。林真理子さんが「作者がおそらく意図的に読者に与えようとしている嫌悪感が私の場合ストレートに効いたということであろう。」と言っていますが、私もこの意見と同じで、前半で感じた主人公や淳悟に対する嫌悪感が拭えないまま話が終わってしまいました。

 

小説の読むに倫理観を持ち込むのは間違いだと思いますが、二人が行っている行為も、その心情にも共感できず、気持ち悪い小説という印象でした。

 

書評的な読書感想文のまとめ

久しぶりにはじめから最後まではっきり苦手と感じる作品でした。ただ、時間をさかのぼる構成で二人の絆に関する秘密が徐々に明らかになるため興味をそそられ、なんとか途中であきらめることなく読み終えました。こんなに苦手なのに最後まで読めたのはすごいかもってことでおすすめ度は星二つです。

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