おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 七月隆文 バレてからが本番

   

書評的な読書感想文268

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(文庫)

おすすめ度☆☆☆☆(星数別索引&説明

七月隆文(作家別索引

宝島社文庫 2014年8月

恋愛 ラノベ(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

タイトルでネタバレしてると思いつつ読みましたが、ネタバレしてからが本番でした。ネタバレ後に色々な場面ごとのヒロインの心情を想像すると胸が痛くて痛くて。さらっと書かれているので想像の余地が多いのも良かったです。

 

 

あらすじ

京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。気配り上手でさびしがりやな彼女には、ぼくが想像もできなかった大きな秘密が隠されていて――。「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」奇跡の運命で結ばれた二人を描く、甘くせつない恋愛小説。彼女の秘密を知ったとき、きっと最初から読み返したくなる。(作品紹介より)

 

 

第三回京都本大賞受賞作

昨年末に映画が公開されて話題の本作ですが、個人的には第三回の京都本大賞の受賞作の印象が強いです。京都本大賞とは、京都を舞台にした作品の中で、地元の人に読んでほしい作品を書店員と一般読者の投票で決める賞です。以前紹介した『珈琲店タレーランの事件簿』や『京都寺町三条のホームズ』なども大賞を受賞しています。好きな本が選ばれているし、なにより私が京都が大好きなのでとても注目している文学賞です

 

ちなみに、京都を舞台にはしていますが、そこまで京都感はあふれていません。ただ、京都市動物園や叡山電鉄などあまり観光地っぽくない場所が舞台になっているのは特徴です。

 

 

ネタバレしてからが本番です

タイトルでネタバレしてないか?と思いながら読み進めましたが、わりと早い段階で物語の仕掛けについては予想がつきます。このタイトルは失敗じゃないのかと思ったりもしましたが、ネタが割れてからが本番でした。

 

物語の仕掛けをしっかりと理解してから、さまざまな場面でのヒロインの言動を思い返したり、そこから心情を想像すると胸が痛くなりました。最初に読んだときには感じなかったヒロインの隠された心情が読み取れ、切なくなりました。わりとさらっと書いてあるので、想像できる余地が多いことで余計に切なくなります。

 

私が予想していた仕掛け驚かせる物語ではなく、読者に登場人物の心情を想像させる物語でやられました。このネタバレしてるタイトルで正解だと思います。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

個人的に一つだけ注意点が。SF的に物語を読んでしまうといろいろ突っ込みどころができてしまうので、あくまでファンタジーとして細かい設定は気にしないほうが楽しめるかもしれません。その点をクリアできれば、素敵な恋愛物語ってことで、おすすめ度は星四つです。

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