おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『フォー・ユア・プレジャー』 柴田よしき 愛着がわきました

   

書評的な読書感想文250

『フォー・ユア・プレジャー』(文庫)

おすすめ度☆☆☆☆(星数別索引&説明

柴田よしき(作家別索引

講談社文庫 2003年8月

ハードボイルド ミステリー(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

主人公の花咲や他のレギュラーキャラに愛着がわいて楽しく読めました。なんだかんだでみんなお人好しなのがいい。内容的には、育児の話もあれば、クスリの話と新宿の表と裏が花咲を真ん中にして交わってるのが見所。

 

 

あらすじ

無認可保育園の園長兼私立探偵・花咲慎一郎。彼に持ち込まれた人探しは、やがてクスリがらみの危険な仕事に発展する。その上、最愛の女性・理紗が行方不明に……。次々に襲いかかる無理難題と戦う心優しいハードボイルド探偵に、明日はあるのか!?読み始めたら止まらない傑作シリーズ第2弾。(作品紹介より)

 

 

花咲慎一郎シリーズ第二弾

今回の作品は「DonDokoDon」のぐっさんこと山口智充さん主演で『保育探偵25時~花咲慎一郎は眠れない~』としてドラマ化した花咲慎一郎シリーズです。今作はシリーズ第二弾で以前紹介した『フォー・ディア・ライフ』の続編になっていますが、この作品を先に読んでも楽しめる作りになっています。

 

 

なんだかんだでお人好し

前作『フォー・ディア・ライフ』の感想で、主人公の花咲がお人好しすぎてやきもきするけどサブキャラたちが突っ込んでくれるのが共感できるのと、「命がけなら偽善だってそれなりにたいしたもんじゃないか。なあ。」(『フォー・ディア・ライフ』P484)というセリフが気に入ったと書きました。

 

今作では花咲のお人好しなキャラはもう知っているのでやきもきすることもなく愛着を持って読めただけでなく、今度はサブキャラたちのお人好しが目に付きました。

 

今回初登場の花咲の元妻・麦子や花咲が園長を務める保育園の保育士たちが前回同様花咲のお人好し過ぎる行動に常識的な突っ込みは入れていますが、結局協力していたりします。また、花咲の探偵業の相棒・城島も冷たいようでしっかり花咲の後方支援をしています。さらには、花咲の敵になるはずの人まで見方によってはお人好しに見えます。

 

なんだかんだでみんなお人好しでお人好し一番手の花咲を助けてあげているのが、好感を持って読めました。この手のシリーズ物は登場人物に愛着がもてるかどうかが結構重要だと思うのですが、今回の作品でしっかりキャラに愛着がもてたので安心して次の作品も読めそうです。

 

 

新宿の表と裏

今回、物語のひとつのテーマになっているのが新宿の表と裏の世界です。花咲が保育園の園長としてかかわっている保育士や保護者、恋人のコックの女性がいる世界が表で、花咲が探偵としてかかわるやくざや麻薬の売人たちの世界が裏といえます。

 

この二つの相反する世界が同時に存在するのが新宿という街の面白さですが、その二つの世界が花咲を中心に交わることになります。表の住人だったはずの恋人が何者かにさらわれてしまう一方でやくざに園長の代理を依頼してみたりと。個人的には母子家庭の育児について真剣に意見を主張している花咲が、探偵業では麻薬の売人を追っているギャップが面白かったです。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

主人公をはじめレギュラーキャラに愛着がわき、楽しく読めました。前作同様、都合よくまとまりすぎてる気もしますが、これもこのシリーズのよさってことで、おすすめ度は星四つです。

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