おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『県庁おもてなし課』 有川浩 高知に行きたくなる

   

書評的な読書感想文227

『県庁おもてなし課』(文庫)

おすすめ度☆☆☆☆(星数別索引&説明

有川浩(作家別索引

角川文庫 2013年4月

お仕事 恋愛(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントをほぼ百文字で

観光で高知県を活性化しようと主人公が奮闘するお仕事系エンタメ小説。隠れた観光名所の描写なども見所ですが、魅力的な観光客誘致計画ができあがるワクワク感がたまりません。読めば高知に行きたくなる作品。

 

あらすじ

とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。若手職員の掛水史貴は、地方振興企画の手始めに地元出身の人気作家・吉門に観光特使を依頼する。が、吉門からは矢継ぎ早に駄目出しの嵐――どうすれば「お役所仕事」から抜け出して、地元に観光客を呼べるんだ!?悩みながらもふるさとに元気を取り戻すべく奮闘する掛水とおもてなし課の、苦しくも輝かしい日々が始まった。地方と恋をカラフルに描く観光エンタテインメント。(作品紹介より)

 

 

高知県応援小説

毎度おなじみ、「今好きな作家で打線を組んでみた」で堂々四番の有川浩さんの作品。

 

この小説を紹介するのに一番良い方法は、この小説が書かれた経緯を説明することだと思います。そもそもは、有川さんが高知県に実在するおもてなし課から観光大使の依頼を受けたことからはじまります。観光大使になった良いが、準備不足その他ぐだぐだで話が進まなかったので、有川さん自身が大使として一番貢献できる方法を考え、高知を舞台にした小説を書くことにしたそうです。

 

その内容は県庁おもてなし課の課員を主人公に、有川さんが体験したクダクダっぷりも含めておもてなし課の奮闘を描いたお仕事系小説です。また、高知県応援小説のためか高知の観光スポットなどの描写に結構ページを割いていて、思わず高知に行きたくなってしまいまうのは、さすが有川さんといったところです。

 

 

お仕事系エンタメ

物語の主題は観光で高知県を活性化するために県庁おもてなし課で奮闘する主人公の成長です。

 

県庁職員が主人公なのが一つのポイントで、初めはレスポンスが悪かったり、手続き重視のお役所仕事をしてしまうせいで、おもてなし課がうまく機能しません。そこから、作中で言われる民間感覚を主人公が身につけ、仕事が回り出すようすが描かれています。社会人なら当たり前のことですが、高校生や大学生の頃に読んでいたら結構ためになったのかなと思いました。

 

もう一つのポイントはおもてなし課で計画される“高知レジャーランド化構想”です。観光振興の目玉になる計画なのですが、お役所にありがちな縦割り行政や予算などの困難を乗り越えつつ、徐々に計画が具体化していく過程はワクワクできました。何かを作り上げるワクワク感は『キケンの文化祭の話とかにも通じるものがありました。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

高知応援小説だからといって高知の良いところを紹介しているだけでなく、お役所を舞台にしたお仕事系エンタメ小説としてしっかり楽しめる作品です。また、有川さんの作品にしてはかなり恋愛描写が少ないと思うのそういったのが苦手な人も楽しめるってことで、おすすめ度は星四つです。

 

とりあえず高知に行きたくなります。

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