おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『夜のピクニック』 恩田陸 THE青春

   

書評的な読書感想文220

『夜のピクニック』(文庫)

おすすめ度☆☆☆☆(星数別索引&説明

恩田陸(作家別索引

新潮文庫 2006年9月

青春 友情(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントを百文字で

三回目ですが何度読んでも面白い。THE青春と言った感じで、高校時代に戻りたくなります。まあ、主人公たちの様な素敵な青春時代は過ごしてませんが。物語の主軸が恋愛ではなく、友情なのが何度も読める秘訣か。

 

 

あらすじ

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。(作品紹介より)

 

 

2005年第二回本屋大賞受賞作

「書店員さんが売りたい本」というコンセプトで選ばれる本屋大賞の第二回大賞の作品です。ちなみに以前紹介した『博士の愛した数式』が第一回、『一瞬の風になれ』が第四回、『告白』が第六回の大賞を受賞しています。「書店員さんが売りたい本」というだけあって娯楽性もしっかりある作品が多く、どの大賞作品も面白いです。

 

私はこの作品を読むのは今回で三回目ですが、何度読んでも面白かったです。

 

 

みんなで夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう(P50)

映画のキャッチフレーズにもなった上のセリフ。物語の最初のほうに出てくるのですが、読み終わるころには登場人物だけでなく、読者にもこのセリフが実感できるようになります。

 

物語は高校生活最後のイベントとして、全校生徒が夜を徹して80キロ歩く「歩行祭」の様子を描いています。前半はクラス単位で歩く決まりで、後半は自由に好きな友達とあることができます。日中は楽しくおしゃべりしていますが、夜がふけるにつれ普段話せないようなことも話してしまいます。

 

もちろん私はこのイベントを体験したことはありませんが、雰囲気はとても伝わります。例えるなら、何でしょうね、修学旅行の夜のドキドキ感と、文化祭前日の高揚感をあわせたような雰囲気を感じました。

 

THE青春です。

 

 

メインは友情物語

友達同士で夜通し歩きながらおしゃべりをすれば、もちろん恋愛の話が出てきます。高校三年生となれば将来の話なんかもするでしょう。また、主人公のある秘密が物語のスパイスとしての役割を果たしたりもしています。

 

ただ、物語の主題は友情かなって思います。主人公の貴子と転校してしまった友達との一年越しの友情や、もう一人の主人公である融の男の友情などが描かれています。この話を読むのは三回目と書きましたが、甘ったるい恋愛ではなく爽やかな友情の話だからこそ何度も楽しめたのかなって思います。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

「歩行祭」の雰囲気がよく伝わり楽しそうでしょうがないです。私は主人公たちのような、まさに物語のような青春時代はすごしていませんが、高校生のころに戻りたいと思いました。

 

きっとまた何年かたったら読み直しているんだろうなってことで、星四つです。

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