おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『灰夜』 大沢在昌 今回は番外編

   

書評的な読書感想文200

『灰夜 新宿鮫Ⅶ』(文庫)

おすすめ度☆☆☆(星数別索引&説明

大沢在昌(作家別索引

光文社文庫 2004年6月(ブログの画像は新装版のものです)

ハードボイルド 警察(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントを百文字で

舞台は九州のある都市で、晶も桃井も出てこない番外編的な話。いくつもの勢力が入り乱れるスリリングな展開で相変わらず楽しめました。死に直面したときの鮫島の狼狽えっぷりが、人間らしくてよかったです。

 

 

あらすじ

目覚めたとき、鮫島は闇に包まれた檻の中にいた――自殺した同僚・宮本の七回忌に彼の故郷を訪れた鮫島。宮本の旧友と会った直後、周囲で何かが動き出す。麻薬取締官、県警の刑事、地元の暴力団。その深夜、鮫島は拉致された――底知れぬ力の影が交錯する中、見知らぬ街で孤立無援の闘いが始まった!男の誇りと友情をかけた熱い怒りが弾けるシリーズ第7弾。(作品紹介より)

 

 

『新宿鮫』シリーズ第七弾

以前紹介した『新宿鮫』『毒猿』『屍蘭』『無間人形』『炎蛹』『氷舞』の続編で、『新宿鮫』シリーズの第七弾になります。

 

今回はレギュラーメンバーの晶や桃井が出てこず、舞台も新宿ではなく九州の鹿児島らしき都市なのでシリーズ番外編といえます。前回、大きく変化のあった晶との関係はまったく触れられていないので保留です。また、鮫島が警察内部で孤立するきっかけになった旧友の遺書がきっかけで今回の物語は始まりますが、肝心の中身は不明のままで、シリーズの本筋は動かないままなのも番外編だからといえます。

 

 

相変わらずのスリリングな展開

今回の鮫島の相方は鹿児島らしき地方都市で飲食店を展開する実業家で、友情に厚く男気があるキャラで個人的にはシリーズのゲストキャラの中でも上位はいる好きなキャラです。一番は『炎蛹』の甲屋ですが。このゲストキャラと鮫島が出会ったことで、麻薬取締官、県警の刑事、ヤクザなどさまざまな勢力が動きだすことになります。

 

今までのシリーズ作品同様、様々な勢力が入り乱れ、運命の天秤が行ったり来たりします。物語の性質的に鮫島は死ぬことはないだろうと予想はできますが、それでも手に汗握って物語を読んでしまいました。

 

ネタバレになるので詳しくは書けませんが、舞台の九州ならではの話も盛り込まれつつも相変わらずの展開を楽しめました。

 

 

死に直面した鮫島

物語の冒頭でいきなり監禁されていたりと、相変わらずピンチの連続の鮫島。普段はクールでカッコいい鮫島ですが死に直面した時は結構普通にうろたえています。今回も

男の姿が見えなくなってからもしばらく、鮫島は動けなかった。膝が震えている。(P116)

とあるように、普通にビビッてしまいます。

 

ただ、無敵のスーパーマンではなく人間らしい恐怖心もあるうえで、危険を顧みず犯人と対決する鮫島がカッコいいのなと思います。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

今回も『新宿鮫』シリーズらしいスリリングな展開で、しっかり楽しめました。ただ、やはり晶や桃井がいないのは寂しいってことで、おすすめ度は辛めの星三つです。

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