おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『正義のセ』 阿川佐和子 新米検事が主人公

   

書評的な読書感想文171

『正義のセ ユウズウキカンチンで何が悪い!』(文庫)

おすすめ度☆☆☆(星数別索引&説明

阿川佐和子(作家別索引

角川文庫 2016年8月

お仕事 コメディ(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントを百文字で

新米女性検事の奮闘記。主人公のキャラクターに好感が持てるので応援したくなります。また、交通死亡事故の案件など身につまされ興味深いのですが、折角のお仕事系小説なのでもっとうんちくがほしかったです。

 

 

あらすじ

下町の豆腐屋育ちの凜々子は、小学生の時のある事件をきっかけに持ち前の正義感を活かすべく検事になることを決意。ところが、交通死亡事故の案件では被疑者の生い立ちを知って悩み、別の恐喝未遂事件ではチンピラ風の取り調べで大失態!家族や同僚の助けを借りながら、凜々子は手探りで自らの『正義』を見つけ出そうとするが……。新人女性検事が泣き、笑い、決断し、奮闘する──等身大の成長物語がスタート!(作品紹介より)

 

 

お仕事系エンタメ小説

物語は新米女性検事の成長物語です。主人公の凜々子はサブタイトルにもあるように「ユウズウキカンチン」とあだ名されるように、まっすぐだけど不器用な性格。読んでいて思わず応援したくなる主人公が、事件を通して検事として成長していくという話。

 

まあ、お仕事系のエンタメ小説としてありがちな設定かなとは思います。以前紹介した『トッカン』の検事バージョンといえます。『トッカン』は税務署でこちらは検事の違いはありますが、不器用でまっすぐで、なおかつ自分にあまり自信がない主人公というキャラクター設定が似ていますし、『トッカン』が楽しめた人はこちらも楽しめると思います。

 

 

検事のお仕事

主人公は検事なので警察から送検された被疑者を取り調べるのですが、その取り調べのシーンが物語の見所の一つになっています。交通死亡事故を起した被疑者は父親と連れ立って現れたり、ヤクザのチンピラが警察で自供したことをひるがえしたりと、色々ドラマがおきます。

 

特に交通死亡事故の話は、現実に巻き込まれる可能性があるので、身につまされるし、興味深いです。また、被害者の遺族から被疑者の減刑を求める嘆願書が出される筋書きなのですが、減刑すべきか、厳しく罰するべきか、主人公の葛藤にものすごく共感できました。

 

ただ、お仕事系の小説にしては、素人が知らないようなうんちくが少ないが残念でした。「へえ」と思える内容は『トッカン』に比べ、少なかったです。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

「ビートたけしのTVタックル」などで有名な阿川佐和子さんの作品。阿川さんといえば『聞く力 心をひらく35のヒント』などエッセイで有名です。そんな阿川さんのお仕事系エンタメ小説なこの作品。応援したくなる主人公で、個々の事件も興味深く楽しめました。ただ、もう少しうんちくはほしかったです。

 

シリーズ化しているようなので、次回作も読んでみたいってことで星三つです。

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