おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

*

『珈琲店タレーランの事件簿4』 岡崎琢磨 スピンオフ

   

書評的な読書感想文091

『珈琲店タレーランの事件簿4 ブレイクは五種類のフレーバーで』(文庫)

おすすめ度☆☆☆(星数別索引&説明

岡崎琢磨(作家別索引

レーベル 2015年2月

ミステリー ラノベ(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントを百文字で

美星やアオヤマがあまり出てこない、スピンオフ短編集。盲点をついたトリックと、ちょっとした人間ドラマの話は、個人的には好みです。ただ、余計な仕掛けがあるのが気になりました。素直な話にした方が面白いのに。

 

 

あらすじ

「主人公はレモンが書店で爆発する場面を想像して、辛気くさい思いを晴らしたんやったな」――五年前に失意の美星を救ったのは、いまは亡き大叔母が仕掛けた小さな“謎”だった――。京都にひっそりとたたずむ珈琲店《タレーラン》の庭に植えられたレモンの樹の秘密を描いた「純喫茶タレーランの庭で」をはじめ、五つの事件と書き下ろしショート・ショー トを特別収録したミステリー短編集。(作品紹介より)

 

 

タレーランシリーズ第四弾

おなじみ「今好きな作家で打線を組んでみた」で投手陣の中継ぎに入っている岡崎さんの作品。以前紹介した『珈琲店タレーランの事件簿』『珈琲店タレーランの事件簿2』『珈琲店タレーランの事件簿3』の続編です。

 

内容的なつながりは濃くないので、この作品から読んでも問題ないのですが、いきなりスピンオフ作品から読んでも、主人公が誰なのか分からず混乱してしまいそうなので、『1、2、3』のどれか一冊は先に読んだほうが良いでしょう。

 

 

スピンオフ短編集

語り手がアオヤマではない物語だったり、美星が推理はするけど本筋には絡まない物語だったりと、スピンオフ的な短編集。今回のトリックは、身近なものを題材にしているけど盲点を突いているものが多くて、個人的には好きです。

 

さらに、ストーリーも語り手がアオヤマではないので、いつも違った目線で物語を楽しめ新鮮な上に、登場人物の心の動きが良く分かり物語にのめりこみやすかったです。専門学校の先生と生徒の恋や、創作に行き詰った美大生の悩みの話が特に面白かったです。

 

 

もうちょっと素直に

これは作者の好みなのかもしれませんが、全てではないのですが、作中にストーリーと本質的にかかわらない、読者を驚かせるだけの仕掛けがありました。

 

似たようなパターンは同じシリーズで使っている上に、真相を知って驚きはしますが、不快な騙された感も同時に与えてしまうように思えます。今回は人間ドラマが主眼になってるので、必要なかったかなと思います。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

毎回なぜか辛口になる『タレーラン』シリーズ。バトルマンガ風に例えると、潜在能力はあるけど、隙だらけみたいな感じです。

 

ただ、決して嫌いなわけではありません。むしろ好きです。だいたい一年に一冊のペースで刊行されているので、ぼちぼち最新刊が出てもおかしくなさそうです。そして、出たら即買います。読んだらたぶん、また批判してしまうんでしょうねってことで、星三つです。

よろしかったらクリックお願いします。

 

 - ☆☆☆ , ,