おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『女たちは二度遊ぶ』 吉田修一 私の経験不足が原因か?

   

書評的な読書感想文088

『女たちは二度遊ぶ』(文庫)

おすすめ度☆☆(星数別索引&説明

吉田修一(作家別索引

角川文庫 2009年2月

恋愛 人間ドラマ(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントを百文字で

ちょっと変わった男女の出会いと別れを描いた短編集。登場する女性たちにリアリティーが感じられず、男性に共感もできませんでした。正直、面白いとは思えない短編が多いです。その中では初恋の話が一番良いです。

 

 

あらすじ

電車で遭遇した目を見張るように美しい女。電話ボックスで見かけた甘い香りを残した女。職場で一緒に働く世間に馴染めない女。友人の紹介でなんとなく付き合った怠惰な女。嬉しくても悲しくてもよく泣く女。居酒屋から連れ帰った泥酔する女。バイト先で知り合った芸能界志望の女。そして、中学の時に初めて淡い恋心を抱いた女……。人生の中で繰り返す、出会いと別れ。ときに苦く、哀しい現代の男女をリアルに描く短編集。(作品紹介より)

 

 

リアリティーのない女たち

独り暮らしの男のアパートに住み着くのはいいが、ご飯を与えないと一晩でも二晩でも食べずに我慢する女性。いくらずぼらとはいえ、家主が二、三日、家を空けたらその間、何も食べないのはちょっと無理があります。

 

別の短編で、同じく同棲しているのに、仕事で三日家を空けただけで出て行く女。

 

作品紹介で「現代の男女をリアルに描く短編集」とありますが、私はリアリティーを感じられない作品が多かったです。まあ、作品紹介はおそらく編集さんが書いているので、間違っていても作家のせいではないのですが。

 

 

共感できない男

上に書いた放っておくとご飯を食べない女を三日間放置する男。彼女が心配で一週間の泊まりの仕事を三日で抜け出す男(結局逃げられますが)。同僚を脅す男。

 

など、男性に共感もできません(管理人は男性なので男性キャラが出てくる作品は、基本的に男性側に共感する)。

 

とても読みやすく、するすると最後まで読んでしまいましたが、結局何が面白いのか分かりませんでしたが、リアリティーを感じられず、共感できなかったのが原因かもしれません。

 

 

『最初の妻』

11の短編の中で一番面白かったのは『最初の妻』です。中学一年の男女が初めてデートをする話ですが、不器用なデートの様子が描かれていて、甘酸っぱい気持ちになりました。どうしていいか分からずにいまいち盛り上がらなかったり、男の子が飽きてしまう感じはリアリティーを感じました。

 

ただ、話はデートをしただけでは終わらず、女の子が転校してしまいます。そのときなってはじめて、女の子がデート中に出した謎かけの意味を男の子が理解します。男の子はその後どう行動したか、想像を掻き立てるラストも秀逸だと思います。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

以前紹介した『悪人』の吉田修一さんの作品。正直期待していたので、残念。この作品、携帯ドラマで映像化しているのですが、映像になると登場人物の説得力が増して楽しめるのかなと思いました。

 

ただ、短編集なので面白いものもそうでないものもありますが、いまいち共感できない作品が多く、正直楽しめませんでした。共感できないのは単に私の経験不足かも知れませんが。なんにしろ、おすすめ度は残念ながら星二つです。

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