おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『植物図鑑』 有川浩 ノビルのパスタ食べたい

   

書評的な読書感想文080

『植物図鑑』(文庫)

おすすめ度☆☆☆☆(星数別索引&説明

有川浩(作家別索引

幻冬舎文庫 2013年1月

恋愛 料理(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントを百文字で

糖分高めの恋愛ものですが、二人の関係を取り持つのが摘み草とそれを料理したご飯。とにかく、「狩り」が楽しそう。そして、ご飯が美味しそう。これを読んだら、ついつい道端の草に目が行くようになっちゃいます。

 

 

あらすじ

お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です――。思わず拾ってしまったイケメンは、家事万能のスーパー家政夫のうえ、重度の植物オタクだった。樹という名前しか知らされぬまま、週末ごとにご近所で「狩り」する風変わりな同居生活が始まった。とびきり美味しい(ちょっぴりほろ苦)“道草”恋愛小説。レシピ付き。(作品紹介より)

 

 

ベタで甘々な恋愛もの

今好きな作家で打線を組んでみた」で堂々四番の有川さんの作品。この作品は有川さんらしいベタ甘な恋愛ものです。

 

飲み会の帰り、独り暮らしのマンションの前に、イケメンが落ちていました。思わず拾ってしまった主人公のさやか。イケメンの男、イツキは料理がうまく、胃袋をつかまれたさやかは同居を提案。

 

物語の冒頭はこんな感じです。この後の二人はベタで甘い展開の恋をします。ストーリー的には王道で、山や谷はもちろんありますが、びっくりする展開はありません。

 

ただし、二人の間を取り持つ事がちょっと変わっています。

 

イケメンが道端に倒れていて、なんだかんだで同居するってところが、ちょっと現実離れしているというかファンタジー入ってますが、作者もあとがきで『天空の城ラピュタ』の天から美少女が降ってきたの男版と言っているように、意識して書いたようです。ちょっと好き嫌いが分かれそうな設定ですが、個人的に楽しめました。

 

 

「狩り」が楽しそう。そして、ご飯が美味しそう。

イツキは植物オタク。雑草としか思えないような草花の名前も知っていたりします。落ち込んでいるさやかを励まそうと、イツキは河原に誘います。そこには、ふきのとうやつくしやフキが。

 

野原で野草を摘む=「狩り」のシーンと、野草を料理するシーンが全体の約半分くらいを占めています。この「狩り」と料理のシーンは甘い描写もあまりなく、単純に楽しそう&美味しそうです。「狩り」の場面で

「……うわー、脳内麻薬出てたー」(P162)

と思わずつぶやいたさやかの気持ちがよく分かります。作中に出てくる野草は全て、カラー写真が載っているのイメージしやすいのもありがたいです。

 

また、野草を料理する場面がこの物語の最大の見せ場と言えるほどうまそうです。定番のワラビやふきのとうは勿論。食べれるのは知っているけど、食べたことのないタンポポやつくし。そして、食べたことはないのですが、私が興味をそそられたノビルとイタドリなどなど。さまざまな食べられる野草が出てきます。

 

料理もワラビを洋風にアレンジする意外なものや、フキの混ぜごはんみたいなおい手軽のものまで色々紹介されています。

 

そんな中で私が気になったのは、ノビルのパスタとイタドリ。ノビルのパスタは

「どうしよう、今まで食べたパスタの中で一番好きかも。」(P106)

とさやかが言うほど。イタドリはよく食べる高知県では、取り合いになるとか。ノビルのパスタはレシピが載っているので、ノビルが手に入れば作ってみたいです。

 

 

映画がちょっと気になります。

映画が6・4に公開されます(映画の公式サイトへ)。予告編を見るかぎり恋愛映画って感じの作りになってます。ただ、野草が生えてるところや、その料理が映像になっているとしたらかなりうれしいです。小説のカラー写真もありがたいですが、映像だと説得力が違うので。

 

野草や料理の映像目当てで映画を見に行っても良いかなって思ってます。問題はどの程度、再現されているかですが、、、。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

ベタ甘な展開はともかく、「狩り」が楽しそうで、料理はうまそうです。道端に生えている野草についつい目が行ってしまうってことで、星四つです。

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