おすすめ本の輪

小説のレビューというか書評的な読書感想文みたいなのを書いてきます。

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『陽気なギャングが地球を回す』 伊坂幸太郎 ザ・娯楽小説

   

書評的な読書感想文065

『陽気なギャングが地球を回す』(文庫)

おすすめ度☆☆☆☆(星数別索引&説明

伊坂幸太郎(作家別索引

祥伝社文庫 2006年2月

サスペンス コメディ(ジャンル別索引

 

 

おすすめポイントを百文字で

強盗が主役のコメディ寄りのサスペンス。軽妙な会話のやり取りや独特な言葉のセンスでクスリときます。また、二重、三重に罠をはった騙し合いは、気持ちよく驚かしてくれます。気楽に読めるザ・娯楽小説です。

 

 

あらすじ

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった……はずが、思わぬ誤算が。せっかくの「売上」を、逃走中に、あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。映画化で話題のハイテンポな都会派サスペンス。(作品紹介より)

 

 

言葉の選び方がすごい

この物語で私が感じたのが言葉の選び方が独特ということです。軽快な会話にしろ、地の文にしろ、各章の頭にある辞書の説明文のパロディにしろ、言葉選びが独特で、クスリときました。クスリとくる人は、この本を楽しめるし、クスリとこない人はやめたほうが良いかもしれません。

 

「ヒューマニズムって悪いことなの?」慎一がふと訊ねてきた。

「もちろん」と響野は即答する。「人間らしいというのは何のことを指しているのかさっぱり分からないな。人間を何かの上位においた言い方だ。」(P178)

 

人間というのはそれぞれ主人を持っている。主人とは、つまり人が行動する時の拠りどころで、それは、実際に自分の上に立つ上司かもしれないし、自分だけの、「美学」かもしれない。「一般常識」かもしれないし、「損得勘定」かもしれない。とにかく、人は行動する時にその主人、ルールに従う。(P49)

 

はんせい【反省】①自分の行いをかえりみること。自分の過去の行為について考察し、一定の評価を加えること。②自分が今後も同じ過ちを繰り返すことを再確認する行為。(P110)

気になったところを拾ってきましたが、ちょっでもクスリときたり、引っかかった人にはこの本をおすすめできます。

 

 

あからさまな伏線と伏線

「あからさまな」伏線というのは日本語としておかしいのですが、うまい表現が思いつかなっかので。明らかに怪しい人物やアイテムが出てきて、これは何かあるだろうと警戒していると、あさっての方から回収されて驚かされます。

 

また、あからさまな伏線に気をとられていると、普通の伏線で驚かされます。

 

主人公のチームと、現金輸送車襲撃犯との騙し合い、裏のかきあいが醍醐味のこの作品ですが、あからさまなのもひっそりとしたのも、しっかりと伏線が効いていて楽しめます。

 

 

書評的な読書感想文のまとめ

気楽に楽しめる娯楽作品として、文句なく面白いです。独特の言葉選びが気にならなければ、楽しめると思います。私はこのメンバーでの続編をぜひとも読んでみたいと思ったので、星四つです。

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